早いもので、今夏、夏至を始めてから20年を迎える。”白いうつわ”というタイトルにて一歩を始めた2002年6月。振り返ると、白い服やものを好んで集めていた二十歳の頃の自分自身、当時の時代に感じる簡素で親しみのある美しさを”白”と言う存在に託したよう に思う。
白瓷、白紙、白木、白石、砡、白絹、、。
今も白いものが好きで、その後もギャラリーに並び続けることとなる。だが、白が現すものは色彩だけではない。白く在るという現象、白く受け取るという感受性、まっさらなもの、大切に想うもの。そんなどこか透明で美しいものに、私たちは”白”という文字を写し、心を投影してきた。
白湯、白夜、白露、白昼夢、白星、潔白、、。
となると白も素も色々、十人十色ならぬ十七人十七白素。今展では、視覚が認識する色を示す白と、事象や性質を示す素(しろ)の二面の“しろ”を作り手に託している。どんな白が素が、はたまた白色ではない素が現れるのか。
20度目を迎えるこの春に、今一度白く素い心持ちにて、心動かし、歓び、皆様と今の白、そして素を味わいたいと思う。
素|絹糸を束ね染める時の形状より成り立つ
束ねた部分が白く残り”素”となる
夏至HPより
【参加作家】
安藤雅信|陶磁 上田亜矢子|石 梶原靖元|陶磁 金森正起|金属 郡司製陶所|陶磁 小山剛|木
Sai Chika|ニット 櫻井三雪|木 高橋禎彦|硝子
津田清和|硝子 深澤彰文|陶磁 馬渕寛子|紙
三谷龍二|木 宮下香代|紙 mon Sakata|衣
山本亮平|陶磁 Une place|衣
- 夏至
380-0841
長野県長野市大字長野大門町54 2F
tel:026-237-2367