三谷龍二
木の器
+ 10cm

 

 

お知らせ


 2015.11.30
 

こんにちは。
いつもホームページをご覧頂きありがとうございます。
この度、拙書「木の匙」「僕の生活散歩」「生活工芸の時代(共著)」(いずれも新潮社)「日々の道具帖」(講談社)の4冊が、ほぼ同時に中国語版として翻訳版がでることになりました。その内「木の匙」に中国語簡体字版の刊行に向けて、として一文を加えたので、これは日本で読まれることのないものだと思い、ここに掲載することにいたしました。 

「木の匙」中国語簡体字版の刊行に向けて   

 木の匙は、僕がはじめて作った本でした。本が好きでしたから、いつか自分も本が作れたらと、ずっと思っていたのですが、この本のお話をいただいた後でも、どこから始めてよいか分からず、長い間同じ場所で足踏みしていました。そして、ようやく本ができたのが2005年でした。その時は、ちょうど続けてきた「クラフトフェアまつもと」も20年を過ぎて、やってきたこれまでのことを少し振り返って整理したい、と思っていたころでしたから、僕にとってよい機会でした。
 同じ料理でも 器が変わると、見た目だけでなく、おいしさまで変わるような気がいたします。器を作っていてまさに嬉しいことは、使った人がそのような小さな幸福を感じて、喜んでいただく時です。とかく政治や経済などの大きな社会の中では、そんな個人の小さな喜びは、気にも止められないまま通過してしまうことも多いもの。でも、そのことを大切にしないでは、結局は自分自身を大切にしないことにも繋がるような気がして、そのためにも普段の日々の暮らしを大切にして、そこからものを作っていくことをしていきたいと思ってきました。
 作る側から、使う側に軸足を移したものづくりを、僕たちは「生活工芸」とよんできました。そして、それ以前の日本の作家の仕事を、見せる器、つまり「鑑賞工芸」と呼んでいます。ちょうど日本にも景気にいい時代があり、接待や宴会などがたいへん盛んだった。そして、料理屋などで使われる器は、盛りつけた時には華があって、見る人を驚かすような、ちょっと派手なものが求められました。ところが景気が冷えて、飽食の時代といわれた時期も過ぎた頃には、人々は外食にも飽きて、物質による幸福感にも限りのあることを知ったのです。そして物質的な豊かさではない、もうひとつの価値観を模索するようになりました。そうしたなかで再発見したのが「家で食べるごはんの豊かさ」でした。バブル期には家庭の主婦も、おいしいものを食べ、「おいしいもの」をよく知りました。そしてそれを、自分たちの家で作ってみたいと思うようになった。家での食事が増えると、自然に食器への関心も高まって、「生活工芸」が求められるようになったのでした。
 そうした意味では、日本のこの2〜30年は、普通の人々が、手仕事で作られる器に興味をもち、それが広がった時代だったと思います。それに連れて、日々の暮らしに相応しい、普通の器、自分の存在を主張しないような暮らしの器を作る人たちも増えていきました。

三谷龍二  

 2015.10.13
 

パリで催された6人の作家による展示会、「佇まい展」の本ができました。

10cmで販売しております。 ¥1,000(税込)



 2015.1.17
 

京都造形芸術大学 芸術教養学科のWebマガジン「アネモメトリ -風の手帖-」にて特集されましたのでご案内致します。

  アネモメトリ 特集「工芸と三谷龍二」 前編 / 後編



器について 展覧会スケジュール 企画スケジュール 出版物
暮らしの周辺 NOTE BOOK 取扱いショップリスト
プロフィール
 



copyright© mitani ryuji all right reserved.
count